<平成28年>


2016年度 IBTA認定講習会(2017/1/17 掲載)

12月5日〜16日の10日間、KNERCでボバースアプローチの基礎講習会が開催されました(正式名称:THE ASSESSMENT AND TREATMENT OF ADULTS WITH NEUROLOGICAL CONDITIONS -THE BOBATH CONCEPT-)。

KNERC卒業生という看板


全国大会

 この講習会は、ボバースインストラクターの国際機関であるIBITA(International Bobath Instructors Training Association)の認定を受けた講習会です。この講習会を受講し修了すると、世界中のどこであってもボバースセラピストとして認知されます。ボバースのインストラクターとは、この講習会を開催できる資格を所持しているということになりますし、またこの講習会を開催しなければインストラクターは失格となります。このようにボバースの世界では、非常に重要な意味を持つ基礎講習会ですが、それをKNERCで開催しているということは、KNERCが名実共にボバースを世に広める施設・機関であるという強いメッセージとなります。

 基礎講習会は前半と後半に分かれており、合計3週間のコースです。後半は今年3月に開催され、KNERCのボバース基礎講習会を卒業した初の受講生が生まれます。彼らはこれからの臨床人生でKNERC卒業生という看板を背負っていくことになります。彼らの今後のためにも、KNERCもまた継続発展していかなければなりません。今後ともご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
                                   小野 剛



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第1回全国研修会  (2016/12/9 掲載)

平成28年11月、これまで九州、山陰、東海などで開催してきた「次世代の指導者」を育成する取り組みの集大成として、東京にて「姿勢ADL研修会 全国大会」を主催しました。全国から約150名の参加者が集まり、3日間にわたって治療デモンストレーションや事例発表を行いました。

より良い講習会を生み出そうとする勢い


全国大会

 11月25〜27日の3日間、東京工科大学にて「姿勢コントロールの観点からADL動作を分析・治療する研修会(第1回全国研修会)」を開催いたしました。

この研修会は、KNERCの講習会に関わっている全国のアシスタント達が一堂に会して開催した初めての試みです。常々、各地の才能溢れるアシスタント達を引き合わせ、刺激し合い、研鑽し合える場を作りたいと考えておりましたが、この度、念願叶って実現に至りました。

当日は40人を超える全国各地のアシスタントと90人を超える受講生が集まり、総勢150人超の盛大な研修会となりました。結果は予想以上の大成功で、受講生が講習会の内容に満足していたことはもとより、アシスタント達が繋がり合い、意気投合し、より良い研修会を生み出そうとする大きなウネリのような勢いを感じさせる、大変素晴らしい研修会 となりました。

 この勢いを継続し、各地での研修会とこの全国大会を毎年開催していく予定です。将来的には、この成果を本にまとめて書籍販売していきたいと考えております。
                                   小野 剛



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平成28年度長期研修生  (2016/12/9 掲載)

平成28年10月、初めての長期研修生を、続く11月にも、2人目の長期研修生を受け入れることとなりました。長期研修生には持てる技術を出来る限り伝えると共に、患者さんへの無償リハビリも一部受け持ってくれています。

<中市 雄一 さん>


セラピストとしての姿勢を学ぶ


中市

 10月中旬からKNERCで長期研修生としてお世話になっている 中市 一雄です。研修を開始して、日々変化する患者さん達の姿を見て毎日刺激を受けております。

 治療の技術だけでなく、治療に向かい合うセラピストとしての姿勢など多くのことを勉強させていただいております。研修は1年間ほどの予定ですが、少しでも多くのことを吸収できるように頑張りたいと思います。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
                         中市 一雄

<畑中 晢志 さん>


抱えている不安を解決するために


畑中

 私は、大分県の病院で理学療法士として勤務をしています(11年目)。小野先生との出会いは、6年前に大分県で先生が講師をされた研修会でした。噂には聞いていましたが、講義・実技はとてもわかりやすく、そして受講生のどんな些細な質問でも丁寧に応えてくれました。また、患者様のデモンストレーションは、一回の治療でみるみる患者様が変わっていき、自ら動きだしていく様子を間近でみて感動したことを憶えています。この感動をたくさんの人に感じてもらいたいと思い、それから毎年、大分県にお越しいただき、臨床指導と研修会を開催しています。

 今回、長期研修に参加した動機は、小野先生が日常の臨床でどのように患者様と接し、評価をして治療をしているか、自主練習の指導はどのようにしているか、それを間近でみて、体験することで自分の臨床で抱えている不安を解決するきっかけになるのではないかと思ったからです。私は、日頃の臨床において自分が関わることで患者様に良い影響を与えられているかどうか、担当が自分で患者様がハッピーかどうか、いつも不安を抱えていました。単発的な研修会に参加をしても、その不安をとることはできませんでした。そんな時、長期研修の話を聞き、これしかない!と思い、申し込みました。

 実際、長期研修に入り小野先生と一緒に臨床の時間を共有することで色々な発見があります。日々の治療の積み重ねによる患者様の変化はもちろんですが、小野先生も日々の臨床で悩み、様々な意見を組み込みながら治療を発展させている姿をみることができることです。小野先生と患者様を含めみんなで考え相談し、治療を展開していく時間は本当に楽しくて、とても創造的で貴重な時間だと思います。また、一日の治療終了後に英語論文の抄読も定期的に小野先生と一緒にできます。英語が苦手な私もここで克服していきたいと思っています。

残された期間、小野先生と患者様、そして同じく長期研修中の中市さんとハッピーを共有し、充実した日にしていけるよう励んでいきたいと思います。
                         畑中 晢志



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初の国際貢献  (2016/9/28 掲載)

平成28年9月、KNERC主催の講習会で初めてミャンマーからの留学生を受け入れ、初の国際貢献を果たしました。

<トー・トー・ルウィン さん>


ミャンマーにOTを伝えたい


―自己紹介をお願いします。

海外受講生

 ミャンマー出身のトー・トー・ルウィンです。我が国と派遣提携している栃木県大田原市の国際医療福祉大学大学院に留学生として昨年5月に日本に来ました。ミャンマーでは国立ヤンゴン総合病院でPT(理学療法士)として働いていました。


―日本に来たきっかけを教えてください。

 ミャンマーにはOT(作業療法士)の分野がまだなく、OTについて学ぶために日本に来ました。現在、研究論文、卒業論文の作成中です。


―KNERCの講習会に参加のきっかけは?
海外受講生講習

 KNERCの小野センター長と付き合いの長い日本人セラピストが国際交流の一環としてミャンマーに訪れたときに知り合いました。私が日本に来てOTについてもっと学びたいと考えたいたときKNERCの講習会を紹介してもらい、今日も一緒に参加しています。


―KERNCの講習会は如何でしたか? これからの抱負をお聞かせください。

 最初はボバースコンセプトをあまり知りませんでしたが、とてもよい経験になり楽しかったです。OT技術とKNERCで学んだボバースを国の人たちにも伝えていきたいです。これからもっと勉強を継続していきたいです。


―ありがとうございました。
 ミャンマーの患者さんの助けになることが出来ればKNERCとしても幸いです。



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年頭のご挨拶  (2016/1/4 掲載)

NPO法人KNERC正会員のみなさま

小野剛

明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年もなおいっそうのご支援のほど、心よりお願い申し上げます。

昨年2月の内装工事から始まり、4月に上賀茂神経リハビリテーション教育研究センター(KNERC)をオープン、7月にはNPO法人格を取得と、あっという間の2015年でしたが、振り返るとみなさまの温情に支えてもらってやってこれたのだということを改めて感じております。

NPO法人をスタートした7月からの半年間で、KNERCの理念にご賛同いただいた会員様の数は200を超えました。
4月のオープンから12月までで、のべ1,000人を超える受講生がKNERCの講習会を受講してくれました。
当初の想像以上にKNERCの活動にみなさんが興味を持っていただけたこと、上賀茂までわざわざ足を運んで利用してくれたことを大変ありがたく思っております。

また、エムケイ(株)をはじめとするたくさんの企業様、患者様を含む個人の方々から、多くのご支援をいただきました。
無償リハビリを受けていただいた患者さんは、のべ600人を超えました。
これからも多くの患者さんに無償リハビリを提供し、講習会活動にご協力いただくというKNERCのスタンスを守り、社会貢献に役立っていきたいと思います。

今年、KNERCは受講生のみなさまと患者様の両方に役立てるような講習会のあり方を、さらに追求したいと考えております。
まずは治療実習を含む講習会の数を増やします。
また、遠隔地に出張してKNERC主催の講習会を開催します。
臨床見学は3タイプに選択肢を増やし、ご要望の多かった実技練習や講義を含めた見学も可能としました。
数ヶ月以上の長期研修生も積極的に受け入れ、すでに数名の長期研修生が決まっております。
また、なんといっても今年の目玉は、JBITAイントロダクトリーモジュール(4月)、IBITA認定ボバース基礎講習会(12月+3月)をKNERCで開催することでしょう。

KNERCはボバース概念に基づくリハビリテーションを受けることができる施設、ボバース概念を学ぶことができる施設として、さらに足場を固めていきたいと思います。
みなさまの温かいご支援を、今年もどうぞよろしくお願いいたします。


上賀茂神経リハビリテーション教育研究センター(KNERC:ネルク)
理事センター長
 小野 剛

平成28年正月



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